- マンションは戸建てよりも寒くないの?
- 寒くないマンションはどうやって見分けるの?
- 寒いマンションでの対策
こんな悩みを解決する記事です。
皆さんが住まれている家は寒いですか?
私は生まれてから22歳までの間、一戸建ての実家で育ちました。
その後、社会人になってマンション暮らしをしましたが、漠然とマンションのほうが寒くないと感じていました。
しかし、マイホーム購入を検討し始めて「戸建てかマンションか」を選択する際に、この問題についてしっかり調べる必要があると思い、めちゃくちゃ調べました。
今回は「マンションのほうが寒くない」理由について紹介します。
マンションが戸建てより寒くない4つの理由
マンションが一戸建てよりも寒くないのには4つの理由があります。
- 気密性が高い
- 外に面する面積が小さい
- 木よりも蓄熱量が大きい
- 日当たりの良い間取りが多い
木造建築よりも気密性が高い
一般的にマンションは一戸建て(木造建築)と比べて気密性が高いです。
年々、この高気密住宅は需要が高まってきています。
高気密住宅は、冷暖房の効果を高めると言われているため、光熱費の削減を期待されています。
ただ、注意が必要な事が2点あります。
- 気密性が高いと結露が発生しやすい
- 最近の木造建築は気密性が高い
注意点①結露が発生しやすい
気密性が高いと空気の循環が悪く、室内に結露が溜まりやすいです。
結露はカビやダニの原因にもなると言われているため、気密性の高いマンションに住む人は注意が必要です。
注意点②最近の木造建築は気密性が高い
私は住宅メーカー社員。戸建て住宅の良いところも紹介します。
高気密住宅の需要拡大はハウスメーカーも感じており、最近は気密性の高い戸建ても増えています。
戸建てでも高気密住宅はありますよ
ただし、それは大手ハウスメーカーが中心で、ローコスト住宅や建売住宅については、気密性が低いこともあるので注意が必要です。
なぜなら、高気密住宅を木造で実現するには、それなりのコストがかかるからです。
外に面する面積が小さい
マンションは隣接する部屋に囲まれているため、外気に触れる面する面積が少ないのが特徴です。
ただし、角部屋は外気に触れる面積が多いので、他の部屋と比較すると寒い可能性があるので注意が必要です。
木よりもコンクリートのほうが蓄熱量が大きい
木よりもコンクリートのほうが蓄熱量が大きいです。
蓄熱量とは、その名のとおり「熱を蓄えておく力」のことです。
- 昼間の暖かい時間に日光の熱を蓄える
- 夜寒くなってきたら、蓄えていた熱を放出する
この力が木よりもコンクリートのほうが大きいという意味です。
夏の暑い時期もコンクリートのほうが熱を蓄えてしまいます。
そのため夏はマンションのほうが木造建築よりも過ごしにくいです。
日当たりの良い間取りが多い
マンションは戸建てと比較して、ベランダが南向きで日当たりの良い物件が多いです。
これはマンションを売りやすく、貸しやすく設計されているからです。
南向きのベランダは日光を取り込める量が多いため、部屋が暖かくなりやすいです。
もちろん、戸建てでも南向きの家はありますが、土地や近隣が理由で、西や北といった向きで建てざるを得ないケースもあります。
ちなみに我が家は西向きのマンションですが、戸建住宅よりは寒くないと感じますよ
戸建てより寒くないマンションの見分け方
マンションなら漏れなく戸建て住宅よりも寒くないわけではありません。
戸建てよりも寒くないマンションの見分け方は以下のとおりです。
- 内断熱材か外断熱材か
- 「住宅性能表示制度」を確認する
- 窓ガラスが二重かどうか
内断熱か外断熱かで見分ける
住宅の断熱方法には「内断熱」と「外断熱」の2種類がありますが、寒くないのは「外断熱」のマンションです。
「外断熱」の特徴と見分け方を紹介します。
外断熱とは
外断熱は、柱の外側で熱を断ちます。柱と壁のあいだに断熱材を設置して断熱します。外断熱は、ぐるっとひと続きで建物を包み込む、非常に気密性が高い工法だと言えます。そのため、屋内の温度を外へ逃がしません。冷暖房の使用を抑えることを目的に採用される工法です。
LIXILのホームページより引用
簡単に言うと下のような感じです。
- 柱より内側に断熱材を入れて、断熱するのが内断熱
- 柱の外に断熱材を入れて、柱から断熱するのが外断熱
これだけ見ると「全部外断熱にしろよ」と思うかもしれません。
なので、念の為、外断熱のデメリットも紹介します。
外断熱のデメリット
- 外壁が厚くなり部屋が狭くなりがち
- 柱と外壁の間に断熱が入るので、耐震性が低くなる
- 高気密なので、より換気対策が必要
- 値段が高くなる
このようなデメリットがあるため、内断熱の物件も依然として多いのが現実です。
外断熱の見分け方
これは見た目では判断できません。
北海道などの寒冷地では、外断熱の物件がおおいですが、首都圏では「部屋が狭くなる」というデメリットから、内断熱を採用する物件が多いです。
見分ける方法としては、不動産会社に聞いてみましょう。
「住宅性能表示制度」を確認
「住宅性能表示制度」とは、2000年に施工された「住宅の品質確保の推進などに関する法律(品確法)」に基づいた制度です。品質の良い住宅を安心して購入するための、消費者のための制度です。
品確法の中の「温熱環境・エネルギー消費量に関すること」で、「断熱等性能等級(1~4級)」および「1次エネルギー消費量等級(1~5級)」で評価されています。
等級が大きいほうが、寒さに強いです。
マンションの場合は、1棟でなく、1部屋ずつに評価表があります。
これは部屋によって、外気との設置面積の違いがあるためです。
売主さんに見せてもらうようにしましょう。
窓が二重ガラス(ペアガラス)かどうか
窓がペアガラスかどうかで、寒さが大きく変わります。
ペアガラスはガラスとガラスの間に空間があり、室内の暖かさが外に逃げづらくなっています。
また、結露が付きづらいというメリットもあり、最近のマンションでは積極的に採用されています。
築古の中古マンションを購入する際は、特にガラスに注目して確認してみましょう。
マンションの寒さ対策
とは言え、立地や間取りの面で、どうしても購入したいマンションが、寒さ対策が万全ではない場合はあると思います。
だからと言って、そのマンションを諦める必要はありません。
自分でもできる寒さ対策アイテムを3つ紹介します。
寒さ対策①窓の断熱シート
近年のDIYブームで、断熱アイテムが非常に豊富になっています。
特に窓の断熱シートは種類豊富です。
人気なのはこのアイテム。
断熱シートは貼るだけで効果を発揮する優れたアイテムです。
DIY初心者でも簡単に貼り付けができるでしょう。
遮熱カーテン
カーテンを遮熱カーテンにするだけで、かなりの断熱効果があります。
我が家は寝室にカーテンは遮光・遮熱カーテンを使っていますが、カーテンを閉めていると冬の寒さが和らぎます。
Amazonや楽天でなら、比較的安く購入できます。
暖かいラグ
フローリングにラグを敷くだけで、かなりの暖房効果があります。
我が家は、子供が小さいのでジョイントマットを利用していたのですが、寒くなってきたのでジョイントマットの上にラグを敷きました。
それまで足が冷えて、体調を崩しやすかったのですが、今は快適に過ごせています。
実際に敷いたラグはInstagramにて紹介してます↓
ラグはunico(ウニコ)というインテリアブランドのものを購入しました。
unicoは最近、若者を中心に人気が急上昇しているブランドです。
まとめ│マンションは戸建てより寒くない
住宅メーカー社員としては、戸建て住宅の良さをオススメしたいですが、紹介したように基本的にはマンションのほうが寒さ対策が出来ているケースが多いです。
特に新築マンションについては、ペアガラスの普及率も高まっていて寒さ対策が出来ています。
中古マンションを購入する時は、寒さ対策が出来ているか、しっかり確認してみてください。
少しでも多くの「寒いの苦手さん」を救えれば幸いです。
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